事前に言っておきます。この考察は間違っている可能性が高いですが、それでも許せる方のみ閲覧を続けてください。
皆様、お疲れ様です。
最近の太鼓の達人で大きな話題となったのはやはり段位道場でしょうか。2022年度の人段位が幕を開け、SUPERNOVA(裏)の連打条件が異常に厳しい玄人、Behemoth・そして勇者は眠りにつく(裏)という普段のレベルからすると驚愕の難易度の2譜面が採用されてしまったと話題の名人、個人差大爆発の3曲が揃う賛否両論の超人、ついにダンガンノーツ(裏)が参戦し、トリに完全無告知だった竜シリーズ新作の神竜 ~Shinryu~(裏)が登場した達人...等々、連日連夜挑戦者たちの嘆きや歓喜で太鼓界隈が大いに盛り上がっているのを感じます。
私も2期連続となるハウス超人を目指していますがシングルもロール処理も実力が足りません。リズムさえ分かれば事故が格段に減る魑魅魍魎が優しく見えてきました。
P.S. 2023年4月3日、ハウスバチで2022超人に無事合格することができました。
自語りはほどほどにして今回の話題ですが、タイトルの通り竜シリーズについてになります。 神竜の登場によって、今までの竜シリーズに関連性が見えてきました。
竜シリーズの歴史を振り返る
竜シリーズは、まるでRPGのボス戦闘曲をイメージして作られたシリーズです。
その歴史は長く、記念すべき第1作目である冬竜 ~Toryu~の初登場は2012年3月13日と、今から10年以上前です。登場時期は冬というよりだいぶ春
バージョンで言うと新筐体1作目の無印Ver.なので、段位道場よりも歴史があります。
その曲名から他の季節の竜も来るのではと予想した人が多かったですが、その期待通りソライロで春竜 ~Haryu~、キミドリで夏竜 ~Karyu~、ムラサキで秋竜 ~Shiuryu~と続々と季節の竜が登場しました。この3つの竜シリーズはいずれもドンチャレ*1のごほうび曲として登場しており、時期も季節に沿っています。
春竜以外は解禁後しばらくして裏譜面が追加されており、個性的な譜面でプレイヤーを翻弄してきたのも大きな特徴です。
秋竜は当時唯一表の時点で難易度が星9に設定されており、裏は星10ではないかと予想されていました。 その予想通り、3DS作品「ドコドン!ミステリーアドベンチャー」で秋竜の裏譜面は星10で実装されました。 他の竜と比べてもスクロール速度変化が無い純粋な地力譜面で、レッドVer.の名人にも抜擢されており、竜シリーズのラストを飾るのにふさわしい譜面内容だと言われていました。アイツが来るまでは。
そう、グリーンVer.で「氷竜 ~Kooryu~」が登場するまでは。
ほとんどのドンだーが竜シリーズは完結したと考えていたため、この楽曲の登場は衝撃を与えました。
ところで、竜シリーズは特殊な読みをするものが多いですが、作曲者のあず♪さん曰く、「予定調和の読み方じゃない方が面白い」「『ネ申』のような感じで漢字2字で一つの漢字のような見え方にしたい」という狙いがあるようです。
話を戻します。
今作の題材が「氷」であったことから、「季節竜から属性竜に転換したのではないか」と推測した人がほとんどで、「今後火竜や風竜が来そう」という予想が多くされました。 また、「冬→春→夏→秋」と来て冬に関連してるとも考えられる「氷」であったため、春に因んで「桜竜」なども予想されていました。*2
しかし大方の予想を裏切って、ニジイロ2021の段位道場にて登場した竜シリーズの新作は刻竜 ~Kokuryu~でした。事前に「炎竜」ではないと言われてはいたものの、氷の次に刻と来て、予想は無理だと感じたドンだーも多いのでは。
そして来るニジイロ2022の達人。その3曲目に神竜 ~Shinryu~が初登場しました。
中盤にはこれまでの竜シリーズの楽曲が引用されており、刻竜から秋竜までの引用と取れる配置が流れるほか、このパート全体のBPMが氷竜のラストと同じ273です。
全能である「神」を冠する曲名と中盤の引用から、今度こそ長らく続いた竜シリーズの完結なのではないかと感じてしまいます。
竜シリーズの共通点は時間?
神竜を聴いた私は、竜シリーズが季節竜と属性竜に分かれているのではなく、冬竜~刻竜までを繋ぐ一つのコンセプトがあると考えました。 それは「時間」です。
まず神竜のメドレー部分を振り返ります。
刻竜→春竜→夏竜→秋竜→冬竜→氷竜の順に並んでおり、単純な登場順で無いことが分かります。
春夏秋冬を正しい順に並べるのは分かりますが、刻竜が先頭に来るのはなぜでしょうか。
これについて、私は刻竜が時間の概念を生み出した始まりの存在なのではないかと考えました。
刻竜が時を進め、四季の概念ができ、季節を司る竜が生まれたという流れです。
では氷竜は時間とどう関わってくるか。
ここで作曲者のあずさんから公式的に発表されている氷竜のコンセプトについて話します。氷竜は曲の最後に必殺技である「絶対零度」を放つというコンセプトがあり、BPMが最終的に273になるのも絶対零度である「-273℃」に因んでいるとのことです。
絶対零度、それは物質が取ることができる温度の最下限であることはよく知られていますが(ポケモンの一撃技としての方が知られているかも?)、絶対零度下では何が起こるのでしょうか。
「絶対零度」と「時間」
少しややこしい話をすると、温度という数字は原子の運動エネルギーの大きさを表しています。
物質の状態は温度が低い順に固体→液体→気体となります。 温度が低いほど原子の運動エネルギーが小さくなるため、固まった形を取るからです。
実際には固体の状態となっても原子の運動は収まっていません。さらに温度を下げれば原子の運動はさらに小さくなります。
温度を下げ続け、あらゆる原子の運動が完全になくなるまで下げたときの温度こそが絶対零度です。
原子とは、すべての物質を構成する最小単位のパーツであると中学校でも教わったと思います。
この原子の運動が無くなるということは、つまりは原子からなるこの世のすべての物は動けなくなることを意味します。
これはまさしく時間が止まったと解釈することができるのではないでしょうか。
実際には時間は流れているのですが、いくら時間がたっても何も動かず変化しない世界では「時間」という概念が無用の長物となります。
すなわち刻竜が時間の概念を生み出し、氷竜が時間を止める、あるいは時間の概念を不要にするということです。刻竜が始まりの存在だとしたら、氷竜は終わりの存在と言えるでしょうか。
氷竜によって放たれた「絶対零度」によって本当に時間が止まることまで設定されているかは分かりませんが、神竜の氷竜引用部分ではBPMが極端に下がり、まるでどんちゃんの動きが止まったかのように見えます。
称号から推測する氷竜・刻竜の「格」
ここからは各竜シリーズをフルコンボしたときに得られる称号に注目してみます。
四季竜は4つ全ての裏譜面をフルコンボしてようやく「春夏秋冬の竜を統べし者」という称号が手に入るのに対し、氷竜以降は表譜面をフルコンボすると「〇竜を討伐せし者」、裏譜面をフルコンボすると「〇〇 Breaker」という称号が手に入ります。
多少強引ですが、氷竜以降の三竜はこれまでの四季竜とは格が違うため、単体を討伐できた時点で称号を得るにふさわしい実力者である、といった世界観作りをしていると考えることもできるかと思います。 時間を司るだけの力を持つ竜であることを称号でも示しているのかもしれません。
先述したように、竜シリーズはRPGのボス曲をイメージして作られたシリーズなので、称号が「討伐せし者」「Breaker」なのは納得ですが、もしかしたら四季竜は「統べる」ことができるのに対し、氷竜以降は「討伐」している点でも、四季竜以上の力を持つ竜であるため、手懐けられる竜ではない、という設定を想定しているのかもしれません。*3
以上です。 四体の季節竜と二体の属性竜ではなく、六体合わせて時間竜なのではないかという考察でした。 神竜はどのような立ち位置かもついでに考えると、「神」を冠することから時間以前の概念としてそもそもの世界を作ったより上位の存在であるか、六竜のメドレーパートがある点から、そもそもこれまでの竜が「神竜」と呼ばれる種族だった、みたいな感じでしょうか。
あくまで個人の妄想なので悪しからず。
それではこれで〆とさせていただきます。 おつカレーライス!